犬の膀胱結石の原因3選!今後のために知っておくべきことです!

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尿石症は、体質や性別、行動など様々な原因によって発症します。結石のできる場所は色々あり、その中でも膀胱にできた結石を膀胱結石と言います。

結石の大きさは様々ですが、尿路に炎症を起こし、尿道などに結石がつまると尿が排出できなくなってしまい、尿毒症や膀胱破裂など命にかかわる病気につながることもあります。

わたし
結石自体が悪いというより、それによって膀胱が傷ついたり詰まったりすることが良くないんだね。
命に関わるなら知っておかなきゃ・・・。

犬の膀胱結石ができる原因は何でしょうか?分かりやすく3選でまとめてみました。

膀胱結石の原因を知ることで、結石をできにくくすることができ、愛犬の寿命が延びて長く楽しい生活が続けられる。

犬の膀胱結石の原因その1.体質

病気と聞くと習慣でなんとかしたい気もしますが、やはりもともとの体質という面が影響する場合もあります。

体質による結石の種類

まず結石についてですが、結石の種類はいくつかあり、犬によく見られるのはストルバイト結石(リン酸アンモニウムマグネシウム)とシュウ酸カルシウム結石の2種類が8割を占めています。

その他には尿酸アンモニウム結石、シスチン結石などがあります。

ストルバイト結石

尿のpHが7以上のアルカリ性に傾くことで結晶化が進む。

逆にpH6.6以下では結晶が溶解します。

ストルバイトは、マグネシウムの排出や尿のアルカリ化により起きます。

また細菌感染による尿石症は、細菌が尿素をアンモニアに変えて、尿をアルカリ化にしてしまいます。

アルカリ化した尿は、マグネシウム由来のストルバイト結晶を作りやすく、これが結石を作るきっかけとなります。

ストルバイトは、食事療法により溶かすことのできる結晶です。

シュウ酸カルシウム

ストルバイト結石と反対で細菌感染が原因ではなく、尿のpHが酸性に傾くのがシュウ酸カルシュウム結石です。

主に腎臓で作られるので、飲水量が少なく尿量が減少すると、腎臓がシュウ酸やカルシウムで飽和状態になってしまい、結石ができやすくなります。

また、ストルバイト結石になったことによりアルカリ尿を改善しようと、反対に酸性尿になり過ぎ、今度は
シュウ酸カルシウム結石ができるというケースも多く見られます。

この結晶は療法食では溶かすことができません。

尿酸アンモニウム結石

血中のアンモニアが分解されないことにより、尿酸アンモニウムが尿中に出るという仕組みで、様々な犬種で遺伝子変異が報告されています。重度の肝不全でも見られることがあり、尿酸アンモニウムは尿が酸性に傾くと、結晶化しやすいといわれています。

シスチン結石

シスチンの膀胱結石はまれです。

通常シスチンは、犬の腎臓でろ過された後に体内に再吸収されますが、遺伝的な代謝の障害により再吸収がうまくいかないとシスチンの尿中の濃度が増えてしまい、これが結石化してしまいます。

尿をアルカリに傾けると結晶ができにくい傾向があります。

遺伝

遺伝的体質で結石が発症しやすい犬種(好発犬種)もいます。

ストルバイト結石

ミニチュアシュナウザー、シーズー、ウェルシュコーギー、ビションフリーゼ、コッカースパニエルなど。

シュウ酸カルシウム

ミニチュアシュナウザー、ミニチュアプードル、シーズー、ヨークシャーテリアなど。

その他の結石

両結石の好発犬種のミニチュアシュナウザーとシーズーは、非常に注意が必要です。

その他にも尿酸アンモニウム結石の多い犬種は、ダルメシアン、ブルドッグなど。

シスチン結石は、ダックスフンド、ヨークシャーテリアが発症することが多いです。

臓器

体の中には様々な臓器がありますが、結石ができる場所は腎臓、尿管、膀胱、尿道です。腎臓でできた結石は腎臓結石というように、結石のできた場所によって名前が付けられます。

その中でも膀胱は尿を長時間貯められる袋状の形状なので、最も結石ができやすい場所です。

また膀胱にできた結石が尿道に流れ詰まってしまい、尿が排出できなくなる場合があります。

このように尿道結石になると、短時間で急性腎不全になり、放っておくと死に至るので要注意です。

結石症の90%以上が膀胱結石と尿道結石であると言われています。

結石の発症の詳しいメカニズムは分かっていないのが現状ですが、体質に関係するところが大きいので、1度治っても再発しないように気をつけなければなりません。

犬の膀胱結石の原因その2.性別

膀胱結石になる原因に性別は関係あり、特になりやすいのはメスです。

メスの場合は尿道が太くて短いので結石は尿と共に排出されやすいのですが、気づいた時には膀胱内に大きな結石ができていたというケースが見られます。

また、外部から尿道に入る細菌の影響を受けやすくなるので、細菌性膀胱炎の結石ができやすい傾向にあります。

一方、体の構造上オスの場合は尿道が狭くて長いので、膀胱から流れてきた結石が尿道に詰まりやすく、排尿できなくなる場合があります。

またオスに多いのはストラバイト結石で、メスはストラバイト結石とシュウ酸カルシウムが同じ割合でできる場合が多いです。

犬の膀胱結石の原因その3.行動

膀胱結石になる原因は、体質や性別以外に行動にも関係があると言われています。ならないためにはこういった行動にも気をつけなければいけません。

ストレス

膀胱結石などの病気にならないためには、細菌などに負けない強い免疫力を保つのが大切です。

ストレスも結石を作る原因と考えられるので、そのためには散歩や飼い主とのコミュニケーションの時間を十分に取り、ストレスを減らしてあげることも必要です。

また膀胱の中で尿が長くとどまらないようにするため、汚れたトイレを放置せず、外で散歩をする場合は散歩回数を確保するなど、尿を我慢させないようにしましょう。

犬がストレスなく安心して生活できる環境を作ってあげてください。

食生活

尿石は食べ物から摂取されたカルシウムやマグネシウム、リンや尿酸などのミネラルを材料に作られます。

これらを多く含む食事を日常的に食べたり、過剰に摂取することによって、尿中に排出され結石ができやすくなります。

食生活でも結石ができやすい物には気をつけなければなりません。

運動不足

食事の取り過ぎや運動不足などによる肥満も、過剰なミネラル摂取によって結石を作る原因となります。

肥満は体内のホルモンバランスが大きく崩れます。肥満は体に良くないので、体重の変動に注意して結石を作らないように適切な食事や運動を心がけてあげましょう。

水分不足

膀胱結石は特に水分不足になるなどの飲水量が大きく関係していると言われています。

飲水量の減る冬や、水分が蒸発しやすい熱に起こりやすく、飲水量が低下して尿の濃度が上がると結石が発生しやすくなります。

また普段から飲水量が少ない犬は気をつける必要があるので、ドライフードに缶詰タイプのフードを混ぜたり、水を入れてふやかして与えるなど、普段から飲水量を増やす工夫が大切です。

まとめ

膀胱結石を発症してしまう犬は結構いますが、日々飼い主が予防できることは積極的にしていくことが大切です。

排尿に関していつもと違うと感じたら、すぐに動物病院に受診することをおすすめします。