年収が下がっても正社員になるべき?
契約社員より正社員の給料が低いのは当たり前なの?
契約社員から正社員への切り替えを打診されるのは、とても有り難いことです。
基本的に、「この会社で正社員になって、定年まで勤め上げたい!」「転勤も部署異動も問題なし!」と思うのなら、正社員に転換できるチャンスは逃せません。
ただし、正社員になる際に、悲しいことに現状よりも条件が悪くなってしまう場合があります。
実際に私は、契約社員から正社員への転換をお断りしました。
この記事では、給料が下がっても正社員になるメリットがあるか、についてお金の面で追及していきます。
年間100万円ダウンしても契約社員から正社員になるべき?
私の場合、契約社員から正社員に切り替わる際に、月給8万円以上減少する条件が提示されました。
年間にして、なんと約100万円の大幅ダウンです…。
正直、「こんなに減額されてまで正社員になっても意味ないのでは?」と思いました。
いくら正社員という社会的地位が魅力的でも、「正社員にしてあげれば待遇を悪くしても働き続けるだろう」といった計画が透けて見えるようでは、転職を視野に入れた方が有益かもしれません。
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契約社員から正社員になると給料が下がる理由
どうして契約社員から正社員になると給料が下がってしまうのかというと、
- 契約社員より正社員を維持するコストが高いから
- 「正社員」という立場に価値があるので、給料を下げても労働力を確保できるから
- 既存の正社員の給与水準に合わせるため
といった理由が挙げられます。
会社側にも事情があるのは理解はできますが、仕事内容が変わらない(もしくは増える・責任が大きくなる)のに給料が下がってしまうと、モチベーション維持が難しいです。
正社員になると将来は年収アップする?
年間100万円もダウンしてまで、正社員になってどんなメリットが???
…という状態の私に、人事担当者より「将来的には年収アップの可能性がある」との説明がありました。
結論からお伝えしますと、
- ボーナス
- 退職金
- 昇進・昇給
これらが充実していれば、給料が年間100万円ダウンしたとしても正社員になった方が得です。
反対に、ボーナスや退職金の支給が無かったならば、金銭的に損する可能性が否めません。
そこで、将来的に年収アップの可能性を秘めている要素である、「ボーナス」「退職金」「昇進・昇給」に注目します。
ボーナス
月給が下がったとしても、ボーナスがたくさん支給されれば年収が増えるので、正社員になる方が得ですよね。
しかしながら、ボーナスは、確実に貰えるお金ではありません。
いくら個人の成績が優れていたとしても、景気や会社の事情によっては支給されないことがあります。
毎年ボーナスを支給している会社なら、いきなりボーナスがゼロになることは少ないかもしれませんが、「0.5ヶ月分しか貰えない」なんてことはザラにあります。
貰えるかどうかわからないボーナスに期待し過ぎると、損をするかもしれません。
退職金
退職金も、正社員になれば必ず貰えるものではありません。
中には退職金制度のない会社もありますので要注意です。
退職金の相場は、大企業・大卒・勤続35年以上という条件で2000万円台とされています。
中小企業や学歴によっては、もっと少ないですね。
おおざっぱですが、30才から正社員に転換したとして、定年の60才まで30年働いた場合に、年収500万円と年収400万円の場合に得られる金額を比較してみます。
年収500万円 | 年収500万円×30年=1億5000万円 |
年収400万円 | 年収400万円×30年=1億2000万円 |
年収が100万円下がると、単純に30年で3000万円の差です。
つまり、大企業クラスである2000万円の退職金を貰ったとしても、それだけでは年収100万円ダウンをカバーできないことがわかります。
また、退職金は勤続年数によって増額していくのが一般的です。
60才が定年だとすると、退職金の金額が高額になる「勤続35年」をクリアするには、25才がボーダーラインですね。
契約社員を経て正社員に転換した場合、どうしても新卒の社員より勤続年数が少なくなります。
したがって、正社員になった年齢が高いほど、退職金の金額は期待できません。
昇進・昇給
昇進・昇給も、法的な義務はありませんので、必ずあるものではありません。
役職手当の金額は会社によって違いますが、部長クラスにまで昇進して、やっと月に数万円アップする程度が相場です。
いきなり上級の役職に就くことはまず無いので、頑張って出世していくしかありません。
また、管理職になると残業代が出なくなるというケースも!
年功序列な会社であれば、ある程度は自動的に昇進していくかもしれませんが、試験や面接などもクリアする必要があります。
転職のために面接を繰り返すことに比べれば、気楽かもしれません。
なお、基本給が毎年昇給していく、いわゆるベースアップの金額は、あっても数千円程度が一般的です。
将来、出世・昇給したことで現状よりも高い給料を得られたとしても、そこに辿り着くまでの給料が少ないと、総合的には損してしまいます。
まとめ
いかがでしたか?
給料が年100万円ダウンしたとしても、契約社員から正社員になるべきかをまとめますと、
- この会社で定年まで勤めあげたい気持ちがあるなら正社員になるべき!
- ボーナス、退職金、昇進・昇給のすべてが充実していれば、金銭的に得する可能性がある!
- ボーナス、退職金、昇進・昇給に法的な義務はなく、少なければ給料カット分をカバーできない。
今回は、やりがい・安定・働きやすさなどはそっちのけで、金銭的な事ばかり追求しました。
足りなければ生活できないので、お金は大切な条件ですよね。
正社員の方が待遇が優れているに違いない!という思い込みで、金銭的に損しないようにしたいものです。
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